企画、撮影、そして編集…やるべきことは山積みですよね。特に動画編集では、「ひたすら動画をカットして、テロップを打ち込む」という地道なパソコン作業に、想像以上の時間がかかっているのではないでしょうか。
- カット編集で、マウスとキーボードを何度も往復するのが面倒…
- よく使うショートカットキーが押しづらい位置にある…
- 気づけば肩も手首もガチガチ…
もし、あなたがこんな悩みを抱えているなら、「左手デバイス」がその解決策になるかもしれません。
この記事では、パソコン作業を劇的に効率化してくれる左手デバイスについて、YouTube運営という視点から、そのメリットや選び方、おすすめの製品までを分かりやすく解説します。
そもそも左手デバイスとは?
左手デバイスとは、キーボードの左側に置いて使う、ショートカットキー登録に特化した入力装置のことです。
たくさんのボタンやダイヤルに、コピー&ペースト、元に戻す、ツールの切り替えといった、あなたが普段よく使う操作(ショートカット)を自由に割り当てることができます。
左手デバイスを導入するメリット
なぜ多くのクリエイターが左手デバイスを愛用するのか。その理由は、主に3つのメリットに集約されます。
メリット1:作業スピードが劇的に向上する
動画編集でのカット、削除、拡大縮小といった一連の操作が、ボタン一つ、ダイヤルを回すだけで完結します。マウスの移動距離が減り、思考を止めずに直感的な作業が可能です。
メリット2:作業への集中力が増す
キーボードの特定のキーを探す「えーっと、CtrlとShiftと…」という時間がなくなります。右手にマウス、左手にデバイスを置けば、視線を画面に固定したまま作業に没頭できます。
メリット3:身体的な負担が軽減される
無理な姿勢でキーボードのショートカットを押す必要がなくなるため、手首や肩への負担が減ります。長時間の作業で起こりがちな腱鞘炎の予防にも繋がります。
知っておきたい左手デバイスのデメリット
もちろん、良いことばかりではありません。「左手デバイスはいらない」「キーボードでいい」という声があるのも事実です。
デメリット1:初期設定に少し手間がかかる
どのボタンにどの操作を割り当てるか、最初に自分好みの設定をする時間が必要です。
デメリット2:慣れるまでに少し時間がかかる
最初はボタンの位置を覚える必要があります。自分に合った使い方を見つけるまで、少し練習が必要かもしれません。
デメリット3:導入コストがかかる
数千円から数万円の初期投資が必要です。
しかし、これらのデメリットを乗り越えた先には、失った時間以上の「自由な時間」が手に入ります。
YouTube運営のための失敗しない左手デバイスの選び方
では、実際にどんな左手デバイスを選べばよいのでしょうか。ここではYouTube運営という目的に絞って、失敗しないための3つの選び方をご紹介します。
選び方① 用途で選ぶ
あなたの作業内容に合わせて、最適な機能を持つデバイスを選びましょう。
動画編集がメインなら
タイムラインの拡大縮小やコマ送りが直感的にできる、ダイヤルやホイール付きのモデルが圧倒的におすすめです。カット編集の効率が劇的に変わります。
サムネイル作成(イラスト)で使うなら
ブラシサイズの変更や、キャンバスの回転・拡大縮小がしやすいダイヤル付きのモデルが便利です。普段使っているペンタブレットのメーカー(WacomやXPPenなど)が販売している製品は、相性が良く人気があります。
ゲーム実況もするなら
ゲームキャラクターの移動に使えるアナログスティック付きのモデルが万能です。編集作業だけでなく、ゲームプレイも快適になります。
選び方② 形状と接続方法で選ぶ
デバイスの形や接続方法も、使い心地を左右する重要なポイントです。
形状で選ぶ
テンキーのように平らで机に置いて使う「設置タイプ」と、マウスのように握り込んで使う「グリップタイプ」があります。安定感を求めるなら設置タイプ、より直感的な操作をしたいならグリップタイプがよいでしょう。
接続方法で選ぶ
デスク周りをスッキリさせたいなら、ケーブルのないワイヤレス(Bluetooth)がおすすめです。一方で、充電の手間やわずかな遅延も気になるという方は、安定した接続が魅力の有線タイプを選びましょう。
選び方③ 予算で選ぶ
左手デバイスの価格はピンからキリまであります。
まずはお試し派(5,000円〜1万円)
「本当に自分に合うか試してみたい」という方は、キーの割り当てができるプログラマブルテンキーや、比較的手頃な価格のモデルから始めるのがおすすめです。
とことん効率化派(1万5,000円以上)
ダイヤルや豊富なボタン数を備えた、クリエイター向けの高性能モデルが選択肢になります。初期投資はかかりますが、その分、作業効率を大幅に引き上げてくれます。
用途別おすすめ左手デバイス比較
ここでは、あなたの目的に合わせて選びやすいよう、人気の左手デバイスをカテゴリ別にいくつかご紹介します。
カテゴリ | 代表的な製品例 | 主な特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
動画編集・クリエイター向け | TourBox Elite / NEO | ダイヤル、ノブ、スクロールが豊富。直感的な操作感。 | とにかく動画編集を効率化したい人。 |
イラスト・お絵描き向け | Wacom ExpressKey Remote | Wacom製品との連携がスムーズ。スリムで持ちやすい。 | Wacomの液晶タブレットユーザー。 |
XPPen ACK05 | 10個のキーとダイヤルを搭載。ワイヤレスで快適。 | XPPenユーザーやコスパを重視する人。 | |
ゲームにも使える万能型 | Razer Tartarus V2 | アナログスティック付き。ゲームから作業まで幅広く対応。 | ゲームも編集も一つのデバイスで完結させたい人。 |
コスパ・お試し向け | 8BitDo Micro / Zero 2 | 超小型で持ち運びやすい。安価で導入しやすい。 | まずは左手デバイスを試してみたい人。iPadユーザー。 |
まとめ
左手デバイスは、単なる便利ガジェットではありません。
それは、YouTube運営という終わりなきパソコン作業の中から、あなたの「時間」を生み出してくれる、最高の自己投資です。
最初は少しの設定や慣れが必要かもしれませんが、一度その快適さを知ってしまえば、もう元には戻れないはず。この記事を参考に、ぜひあなたにピッタリの一台を見つけて、ライバルが編集作業に追われている間に、次の企画を考える時間を手に入れてください。